金融・不動産

「自己破産」とは(その2)~『ナニワ金融道』の内容を理解したい!⑦

  1. 「ナニワ金融道」という漫画について、名前を知らないという人はほとんどいないのではないでしょうか。

「勤めていた会社が倒産した主人公が、いわゆるマチ金である帝国金融に入り悪戦苦闘しながらも大阪一の金融マンを目指す。」という話で、ここだけ聞けばいい話に聞こえなくはないのですが、実際はかなりエグい内容になっています。

マチ金なので当然お客さんは借金をしに来ますし、貸す側の帝国金融も相手が返せなくなるのを前提に土地を担保に取ったり、保証人を付けるなどしていかなる手段を使っても回収しようとします。

子供のころ読んだときは内容が難しくてよくわからなかったのですが、大人になって読み返してみると生きていくうえで重要となる教えや、覚えていて損はない知識などが盛りだくさんであることに気づきました。

そこで、このシリーズでは「ナニワ金融道の内容を全て理解したい!」と称して、ナニワ金融道に出てくる金融用語について調べています。

今回は、ナニワ金融道に出てきた「自己破産」について、自己破産をするための条件を調べていきたいと思います!

 

↓↓前回は、「自己破産」が何のためにあるのか、自己破産をしたらどうなるかについて解説しています。

「自己破産」とは(その1)~『ナニワ金融道』の内容を理解したい!⑥

 

自己破産とは!?

出典:ナニワ金融道 5発目

 

自己破産・・・破産手続きを債務者自らが申し立てること。

破産手続き・・・債務者が債務を完済することができなくなった場合に、債務者の総財産を全ての債権者に公平に弁済することを目的とする裁判上の手続き。

第三者破産・・・倒産会社の債権者(第三者)の申し立てにより行われる、破産法に基づいた破産手続きのこと。

出典:デジタル大辞泉

前回の記事でも解説していますが、自己破産とは債務者(お金を借りている人)がお金を返すことができなくなった時に、破産手続きを申し立てて残った財産を債権者(お金を貸した人)に公平に振り分けるものです。

1番の目的は債権者の利益を守ること、その次に債務者の経済的な再生を図ることでしたね。

 

しかし、いくら破産が債権者の利益を守るためのものとはいえ、ほとんどの破産は債権者に分配される利益が債権の額を下回り債権者は損することとなるので、ホイホイ自己破産をされては債権者はたまったものではありません。

なので、当然自己破産をするためには相応の条件が必要となります。

今回は、自己破産のための条件について調べていきたいと思います。

 

自己破産の条件とは!?

出典:ナニワ金融道 47発目

自己破産を行うためには、主に3つの条件があります。

1 支払不能である

2 免責不可事由に該当しないこと

3 非免責債権ではないこと

 

若干難しそうな言葉が出てきましたが、1つずつ見ていきたいと思います。

支払不能であること

出典:ナニワ金融道 47発目

 

これは、単純に借金を返済することが不可能であることを言います。

ただ、借金を返せるか否かは借金の金額や債務者の収入・財産・健康状態などで異なってくるために一概にどういう状況が支払不能状態だということはできません

目安としては、3年かけても借金が返済できないこと、負債総額が年収の3分の1を超えていることなどがあるようです。

下の画像のナニワ金融道の正子は、区役所を退職した上に8~900万円の借金を負ったため、支払不能と認められたのでしょうか。

出典:ナニワ金融道 5発目

免責不可事由に該当しないこと

免責・・・債務者が債務を免れること

出典:デジタル大辞泉

免責不可事由とは、債務を免れることが許されないようなことを言います。

この免責不可事由については破産法第252条第1項で定められています。

  • 債権者を害する目的で、債権者に配当すべき財産を「隠ぺい」「損壊」「他人に贈与等」「管理を怠るなど財産価値の減少」をしたこと。
  • 破産開始手続きを遅らせる目的で、利息制限法に違反するような金利での借り入れを行ったこと。クレジットカードなどで買い物して著しく安く売ったこと。
  • 特定の債権者にだけ担保を設定したり、返済をしたこと。
  • 収入に合わない浪費や遊興による借金
  • パチンコや競馬などのギャンブルによる借金
  • 株、FX、先物、仮想通貨などによる借金
  • 破産手続開始の申立てがあった日の1年前の日から破産手続開始の決定があった日までの間に,返せないことをわかっていながら嘘をつくなどして金銭を借り入れたり,クレジットカード買い物をしたこと。
  • 決済書、確定申告などを偽造・隠滅したこと。
  • 過去7年以内に自己破産で免責を受けたことがあること。
  • 債権者集会で債権者に必要な説明をしなかったこと。
  • 裁判所に財産に関する書類等を提出しなかったこと。
  • 裁判所または破産管財人調査に協力しなかったこと。

などが免責不可事由として挙げられています。

債権者の公平な利益を害するような行為や、借金を負った理由、破産手続きに協力的か否かが免責不可事由に該当するかのキーになるようです。

しかし、上記に該当したからと言って絶対に免責を受けることができないというわけではありません

破産法第252条第2項では、「免責不可事由に該当しても裁判所が諸事情を考慮して免責を許可することができる」というような抜け道を作ってくれています。

ポイントは、「反省の色を示し、真摯に対応すること」だそうです。

 

余談・・・

この免責不可事由を調べている中で、「株・FX・先物・仮想通貨などの射幸行為~」と書いている記事を見つけました。

射幸・・・偶然に得られる成功や利益を当てにすること。「-行為」

出典:デジタル大辞泉

それを行う人にもよりますが、「株・FX・先物・仮想通貨」などは、戦略をもって行えば決して「射幸行為」ではありません!

むしろ、そのように捉えていると非常に危険です。

有名な、ナニワ金融道の教頭先生のようになってしまいます。

出典:ナニワ金融道 124発目

先物取引で大失敗した教頭先生の話は、今後詳しく掘り下げていきたいと思います。

 

非免責債権でないこと

非免責債権とは、そのままですが免責されることのない債権のことを言います。

税金、公共料金、社会保険料、罰金、養育費などが非免責債権の一例として挙げられます。

公益上の理由債権者を守るため、これらの債権は非免責となっているようです。

養育費などは理解できますが、それ以外の一般の債権者は泣かせても税金・社会保険料などお上は取りっぱぐれないようになっていますね。さすがです。

 

まとめ!!

出典:ナニワ金融道 5発目

 

自己破産の条件は大きく3つありました!

  • 支払不能であること(お金を返すことが不可能)
  • 免責不可事由でないこと(難しい条件がたくさんありました)
  • 非免責債権でないこと(お上に支払うお金や、養育費など)

自己破産をしたいと考えた時に、自分が支払不能状態か、免責不可事由に当たらないかなどは素人には難しいですね。

また、免責不可事由に該当していても自己破産ができることもあるので、借金で行き詰ってもうどうしようもない時は、一度弁護士などに相談する活路が開けることもあるようです。

 

さらに、債務整理には自己破産の他に、個人再生任意整理があります。これらもゆくゆくは調べていきたいと思います!

 

今回は難しいテーマを扱ったので、次回は比較的なじみのある「領収書」について調べていきたいと思います!

↓↓

「領収書」とは!?~『ナニワ金融道』の内容を理解したい!⑧

 

 

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