金融・不動産

「登記簿謄本(登記事項証明書)」とは~『ナニワ金融道』の内容を理解したい!⑤

「ナニワ金融道」という漫画について、名前を知らないという人はほとんどいないのではないでしょうか。

「勤めていた会社が倒産した主人公が、いわゆるマチ金である帝国金融に入り悪戦苦闘しながらも大阪一の金融マンを目指す。」という話で、ここだけ聞けばいい話に聞こえなくはないのですが、実際はかなりエグい内容になっています。

マチ金なので当然お客さんは借金をしに来ますし、貸す側の帝国金融も相手が返せなくなるのを前提に土地を担保に取ったり、保証人を付けるなどしていかなる手段を使っても回収しようとします。

子供のころ読んだときは内容が難しくてよくわからなかったのですが、大人になって読み返してみると生きていくうえで重要となる教えや、覚えていて損はない知識などが盛りだくさんであることに気づきました。

そこで、このシリーズでは「ナニワ金融道の内容を全て理解したい!」と称して、ナニワ金融道に出てくる金融用語について調べています。

今回は、ナニワ金融道によく出てくる「登記簿謄本登記事項証明書)」について調べていきたいと思います!

 

 

↓↓前回は登記簿謄本(登記事項証明書)を取得することができる「法務局」について解説しています。

「法務局」とは~『ナニワ金融道』の内容を理解したい!④

 

 

登記簿謄本とは!?

出典:ナニワ金融道 6発目

 

登記簿・・・登記事項を記入するために、登記所に備え付けてある公の帳簿。

謄本・・・原本の内容を全部写して作った文書。

出典:デジタル大辞泉

登記簿謄本とは登記事項を記入している帳簿の内容を全部写したものになります。

ちなみに、全部写したものは「謄本」一部のみ写したものが「抄本」です。

戸籍謄本や戸籍抄本がなじみがあると思います。

 

出典:ナニワ金融道 6発目

 

「登記簿」というくらいなので、昔は本当に紙の簿冊で管理していました。

なので、登記簿を見たい時や登記簿謄本を取りたいときはその土地や建物を管轄している地域の法務局に行く必要がありました。

しかし、今は電子化(コンピュータ)されているので全国どこの法務局でも登記簿謄本を取ることは可能ですし、オンラインで請求したり閲覧できるサービスもあります。

更に言えば、登記簿が電子化され「登記簿」というものがなくなっています。そのため、登記簿謄本は現在「登記事項証明書」という名前になっています。

なので、登記簿謄本は登記事項証明書の全部事項証明書、登記簿抄本一部事項証明書という呼び方になります。

上の画像では地面師の林田が、他人の時を自分の土地に見せるため、登記簿の中身を入れ替えているところです。

現在であればコンピュータにハッキングなどをして内容を書き換えるようなものでしょうか。いずれにせよ犯罪なので絶対にやってはいけません。

 

登記事項証明書の中身とは!?

出典:ナニワ金融道 3発目

現在は登記簿謄本を登記事項証明書と呼ぶことが分かったので、以降その呼び方を使用します。

不動産の登記事項証明書には何が書かれているのでしょうか。内容を簡単に調べてみました。

表題部

表示に関する事項

  • 土地の所在、地番、地目、地積
  • 建物の所在、家屋番号、構造、床面積

権利部

  • 甲区:所有権に関する事項を記載
  • 乙区:所有権以外に関する事項を記載。抵当権、貸借権、借地権、地上権

上の画像で高山部長が、高高建設社長の不動産登記簿謄本を見て「ずいぶん汚れとるの」と言ったのは、高高建設の社長が不動産を担保にお金を借りまくっていて順位4番の抵当権までつけられていることを言っています。

抵当権・・・担保となっている物を債務者のもとに残しておきながら、債務が弁済されないときにはその物から債権者が優先的に弁済を受けることを内容とする担保物権

担保物権・・・債権の担保を目的とする物権

物権・・・財産権の一。一定の物を直接に支配する権利。

出典:デジタル大辞泉

マンガの中でも言われていますが、債務が弁済されない場合は順位の高い抵当権者から優先して弁済を受けることができるので、4番抵当までついている不動産は担保としての価値が低くなってしまいます。(債務の額と不動産の価値にもよりますが)

 

公信力・・・?

出典:ナニワ金融道 7発目

 

ここまで登記事項証明書について調べてきましたが、

「あれ?」

と思った方もいるんじゃないでしょうか。

登記事項証明書が地面師の林田によって改ざんされたなら、それをもとにお金を貸した帝国金融は善意の第3者となり、何かしらの救済処置がありそうなものです...

 

前回の記事でも紹介しましたが、登記とは自分の権利を第3者に公示して権利を守るためのものでした。

しかし、地面師の林田はあろうことかこの登記の内容をすり替えて帝国金融から2,000万円借りました。

帝国金融は土地を担保にとっていましたが、その土地は林田の土地ではありませんでした。

なので、林田に逃げられたら貸したお金を失い、さらに担保に取っていたと思っていた土地を売却等してお金を回収することもできないのです。

なぜかというと、日本の不動産登記には「公信力」がないからです。

 

登記の公信力がない」というのは、登記の内容を正しいものとして取引した場合は、登記の内容が真実と異なっていた場合でも保護されないということです。

帝国金融は林田に騙されて、林田のものではない土地を林田のものと思い担保に取りましたが、この騙されたことについて何の保護も得られないのです。

だから帝国金融はお金を取り戻す他なく、桑田と灰原は必至で林田を探していたのですね。

 

まとめ!!

登記も調べてみるとかなり奥が深い印象です。今回紹介できたのはほんの一部にすぎませんが、また詳しく調べていきたいと思います。

 

 

このブログは個人の学習の記録です。参考までにお使いください。

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