金融・不動産

「連帯保証人」と「保証人」の違い~『ナニワ金融道』の内容を理解したい!③

「ナニワ金融道」という漫画について、名前を知らないという人はほとんどいないのではないでしょうか。

「勤めていた会社が倒産した主人公が、いわゆるマチ金である帝国金融に入り悪戦苦闘しながらも大阪一の金融マンを目指す。」という話で、ここだけ聞けばいい話に聞こえなくはないのですが、実際はかなりエグい内容になっています。

マチ金なので当然お客さんは借金をしに来ますし、貸す側の帝国金融も相手が返せなくなるのを前提に土地を担保に取ったり、保証人を付けるなどしていかなる手段を使っても回収しようとします。

子供のころ読んだときは内容が難しくてよくわからなかったのですが、大人になって読み返してみると生きていくうえで重要となる教えや、覚えていて損はない知識などが盛りだくさんであることに気づきました。

そこで、このシリーズでは「ナニワ金融道の内容を全て理解したい!」と称して、ナニワ金融道に出てくる金融用語について調べています。

今回は、ナニワ金融道によく出てくる「連帯保証人」について、「保証人」との違いを調べていきたいと思います!

 

前回は「署名と記名」の違い、「小切手と手形」の違いについて解説しています。

↓↓

「署名と記名」「手形と小切手」の違い~『ナニワ金融道』の内容を理解したい!②

 

 

 

出典:ナニワ金融 第12発目

↑灰原が初めて一人で追い込みをかけた時です。やはり帝国金融と桑田のもとで鍛えてきただけあって迫力ありますね!

 

連帯保証人と保証人の違い!!

出典:ナニワ金融道 第2発目

保証人と連帯保証人は意味が違うのか?

第2発目で孫請土木の社長が発したこの一言。

最近では「保証人にだけはなるな」などということもよく聞きますが、保証人と連帯保証人の違いを明確に理解している人は現代でもあまりいないのではないのでしょうか。

連帯保証人」は「保証人」よりもはるかに重い責任が課せられます。

 

保証人 ・・・ ある人の身元や債務などを保証する人

連帯保証人・・・主たる債務者と連帯して債務を負担することを約束した保証人

通常の保証人が有する「催告の抗弁権(民法452条)」、「検索の抗弁権(同453条)」、「分別の利益(同456条)」がなく、主たる債務者と全く同じ立場となる。

出典:デジタル大辞泉

辞書によると、連帯保証人は主債務者(実際にお金を借りた人)と全く同じ立場になるそうです。恐ろしいですね。

ではなぜそんなことになるのでしょうか。連帯保証人が有していない3つの権利について調べてみました。

 

催告の抗弁権!?

催告の抗弁権・・・保証人が債権者に債務の履行を求められたとき、まず主たる債務者に請求せよと主張し、その請求を拒むことができる権利。民法第452条で規定する。

出典:デジタル大辞泉

 

出典:ナニワ金融 第12発目

まず、連帯保証人には「催告の抗弁権」というものがありません。

そんな聞いたこともないような権利は必要ないように感じますが、そんなことはありません。

「催告の抗弁権」とは、お金を貸した人(債権者)が自分のもとに支払いを請求してきた際に「まずは実際にお金を借りた人(主債務者)に請求するのが筋だ!」と主張する権利のことです。

保証人が有しているこの権利を、連帯保証人は有していません。なので、自分が借りたわけでもないお金をいきなり請求されても、連帯保証人は何も言うことができないのです。

上の画像において清水さん(汗をかいている方)は「そもそも帝国金融が川田を探すのが筋だ」「川田が借りたのだから川田に請求してくれ」ということを言っていますが、清水さんは連帯保証人なのでこのようなことを言う権利はないということになります。

 

検索の抗弁権とは!?

検索の抗弁権・・・債権者が保証人に債務の履行を求めた場合、保証人がまず主たる債務者の財産について執行せよと主張できる権利。民法第453条で規定する。

出典:デジタル大辞泉

 

出典:ナニワ金融道 第2発目

さらに、連帯保証人には「検索の抗弁権」というものもありません。

「検索の抗弁権」とは、実際にお金を借りた人(主債務者)がお金をたくさん持っているなどして返済能力が十分あるにも関わらず返済を拒んだ場合、お金を貸した人(債権者)が自分のもとに請求に来ても「お金を借りた人は返済能力があるのだからそっちに請求するか、差し押さえをしてくれ!」と主張する権利のことです。

保証人が有しているこの権利を、やはり連帯保証人は有していません。なので、お金を借りた人が十分お金を返せる状態でも、返済を求められたら連帯保証人は何も言うことができないのです。

上の画像の場合、机を叩いている孫田社長返済能力がありますが、連帯保証人の原さん(名前のみ登場)は帝国金融が自分のもとに請求に来ても何も主張できないのです。

 

 

分別の利益とは!?

出典:ナニワ金融道 第12発目

 

分別の利益」とは、「保証人がもし複数いた場合、借金の金額を保証人の人数で割ったお金だけを返済すればよい」というものです。

仮にお金を借りた人が100万円借りていて、保証人が2人いた場合は、それぞれの保証人が負担しなければならないのは50万円ずつになります。

しかしながら、連帯保証人にはやはりこれが認められていないため、上記の例のように100万円の連帯保証人が二人いた場合でも、片方が100万円請求されても仕方ないのです。

上の画像の清水さんは、川田の唯一の連帯保証人でしたが、他に連帯保証人がいた場合も、全額請求されたら応じる必要があります。

 

まとめ!!

まとめると、まさにこの灰原のセリフの通りとなります。

↓↓

出典:ナニワ金融道 第12発目

連帯保証人になるということは、自分が借りるのと全く同じことだと言うことができます。

「連帯」の2文字がつくだけでなんでこんなに変わるんだろうか・・・

 

連帯・・・二人以上の者が共同である行為または結果に対して責任を負うこと。

出典:デジタル大辞泉

 

ちなみに、ナニワ金融道には保証人は出てこず、みんな連帯保証人になっています。

実社会でも、より責任の重い「連帯保証人」にすることが多いようです。でないと貸す側は不利になってしまうのでしょう。

なので、もし親しい人などから「連帯保証人になってくれ!」と言われて、連帯保証人になるか迷った時は、灰原のこの言葉を思い出してそれでも納得できるならなりましょう。

連帯保証人になるということは「あなたが借りたのと同じことなんですよ!

 

次回は「法務局」について調べていきたいと思います。

「法務局」とは~『ナニワ金融道』の内容を理解したい!④

 

※このブログは個人の学習の記録です。参考までにお使いください。

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